外壁塗装の「上塗り」は必要?上塗りの役割とは?
上塗りとは最後に壁の表面を塗る作業のことです。通常外壁塗装は、下塗り→中塗り→上塗りと段階を踏むのですが、きちんと手順を踏んでいないにもかかわらず上塗りしたことにしてしまう悪い業者が存在するのも事実です。この記事では外壁の上塗りは必要なのか、そして上塗りの役割について解説します。
上塗りは必要?
最初に説明した通り上塗りは外壁塗装の最終段階であり、仕上げのような工程です。上塗りは本当に必要なものなのでしょうか。
下塗り・中塗り
上塗りを説明する前にその前に行う工程である下塗りと中塗りについても少し触れておきましょう。
・下塗り
下塗りとは外壁塗装の最初に行う塗装のことです。下塗りは下地と塗料の密着度を高めたり、下地を丈夫にしたりする役割があります。これから解説する中塗りや上塗りの寿命を左右するため丁寧な作業が求められる部分でもあります。また外壁塗装は化粧に例えられるのですが、下塗りは化粧に例えるとファンデーションに値します。
・中塗り
外壁塗装において上塗りと中塗りは仕上げ塗料で行うのですが、その仕上げ塗料の1回目を中塗りといいます。中塗りを行うことによって塗料に厚みができ外壁が長持ちするという利点があります。
上塗りの利点
では下塗りと中塗りの役割や利点がわかったところで、上塗りを行う利点について見ていきます。上塗りを行う利点は大きく分けて2点あります。
・見た目の美しさUP
上塗りは外壁塗装の仕上げということもあって、家の見た目を大きく左右するものです。中塗り状態で終わってしまうと塗り残しやムラが残った状態になるため見た目もよくありません。見た目がキレイな家にするためにも上塗りはしてもらうようにしましょう。
・塗料の寿命を伸ばす
塗料にはもともと、外見の美しさを保つ役割や、防水・防汚、遮熱などの性能が備わっています。しかしこの性能がしっかり働くには中塗りと上塗りを行い、乾燥時間や塗料の使用量を守る必要があります。そのため下塗りと中塗りのみで終わることはせず上塗りまで行う必要があるのです。
上塗りの真実
上塗りは誤魔化しやすく悪徳業者が上塗りを省くなんてこともあります。この見出しでは悪徳業者と信頼できる業者の見分けかたについて紹介します。
上塗りと中塗りが同じ日に予定されている
前の見出しでも解説しましたが、塗料には乾燥時間や使用量を守らなければ塗料の機能が発揮されません。仕上げ剤の塗料の種類にもよりますが最低でも3時間、長ければ8時間程度かかるため、作業時間を考慮すると日付を分ける必要があります。外壁工事の説明の際にはきちんと予定を確認しておきましょう。
上塗りと中塗りを同じ色で行おうとする
いくつかのサイトには中塗りと上塗りの塗料を同じにする業者は「誤魔化そうとしている悪徳業者だ」と書かれているものがあります。しかし中塗りと上塗りの塗料を変えた方がよりデメリットが大きいため、同じ塗料で行うからといって悪徳業者だと決めつけるのは無理があるでしょう。
加えて外壁の耐久性や見栄えを考える場合には塗料を変えないほうがよいとされています。同じ塗料だからといって警戒する必要はありません。
上塗りと中塗りは色を変えたほうがいい?
ネットでは中塗りと上塗りの色を変えた方がよいという記事と、変えない方がよいとしている記事があり迷ってしまいますね。果たしてどちらがよいのでしょうか。
中塗りと上塗りで色を変えるメリット
中塗りと上塗りで色が違う場合、素人から見ても塗り残しやムラを見つけることができ、手抜き工事防止になります。手抜き工事防止で業者側が提案してくる場合は外壁塗装を下請け会社に委託する場合が多いです。
中塗りと上塗りで色を変えるデメリット
中塗りと上塗りの塗料は同じものを使用するため、同じ塗料であれば量を調整して無駄なく使うことができます。しかし中塗りと上塗りの塗料を違う色にした場合は2つの塗料を購入し、さらに使い切らずに余ってしまうケースがほとんどのようです。そのため同じ塗料を使う場合よりも費用がかさんでしまいます。
また、外壁塗装は時間経つにつれて古くなり、表面から剥がれてきます。その際に内側と外側の色が違うと見栄えが悪くなります。
外見を美しく見せるために上塗りを行うのに、それが剥がれるだけで見栄えが悪くなるのは悲しいですよね。そのため外見をよく見せたいという方は信頼できる会社に外壁塗装を委託し、同じ塗料で塗ることをおすすめします。
今回は外壁塗装の必要性と、役割について解説しました。外壁塗装工事では下塗り・中塗り・外塗りと3段階に分けて行うのが一般的です。しかし外塗りは手抜き工事をする悪徳業者がいるので作業の予定を確認しておくべきでしょう。
また中塗りと外塗りの色を変えるのも手抜き作業を確認するうえでは有効な手段ですが、家の耐久性や費用がかさむ点には注意が必要です。