一部だけの外壁塗装はNG?その理由と注意点を解説!
長く住み続けられる住宅にするために必要なことのひとつに外装塗装があります。汚れや傷などの見た目を一新するだけでなく、劣化を防いでくれることからも重要なポイントですが、コストがかかります。そこで、全面塗装ではなく一部だけ塗装することは可能かどうか気になるところですが、今回は一部塗装の注意点などを詳しく解説していきます。
一部だけの外壁塗装があまりおすすめできない理由
外壁全体の塗装はコストがかかるために、できるだけコストをおさえたいと考える人が多いでしょう。とくに、汚れや劣化などは場所によって進行度合いが異なるために、気になる部分だけでいいのではないかと考えがちですが、あまりおすすめできません。おすすめできない理由としてはいくつかあります。
全体塗装よりもコストがかかる場合がある
一部だけの外壁塗装は、一回限りの工事であればコストは安くすみます。ただし、高い所の作業で何度も行う場合は、足場をその都度たてる必要があるために足場費用が発生してしまいます。全面塗装を実施すれば一回だけで済む足場費用が、部分的な塗装をするたびに無駄な出費が発生するといえるでしょう。
ムラがでやすい
部分的に塗装をした場合は、色合いや濃淡にムラがでてしまいます。それは、全体塗装と同じ塗料と方法で部分塗装した場合でも同じです。経年劣化でも差がでてくるために、見た目も美しくしたいという人はやめておいた方がいいでしょう。
場所によってメンテナンスのタイミングがずれてくる
全体塗装をすればメンテナンスの計画がたてやすいですが、一部だけの塗装の場合にはどの部分がいつメンテナンスをしなければいけないのか分からなくなってしまうこともあるでしょう。さらに、一部だけの塗装のタイミングに合わせて全体塗装を先延ばしにしてしまうこともあるので注意が必要です。
劣化が予防できない
外壁は吸水で傷んでしまうため、塗装をすることで防水していますが、紫外線によって経年劣化するので定期的に塗装が必要です。一部だけの塗装では他の場所の防水効果は戻らないために全体で劣化が進んでしまい、ひび割れなどの危険も出てくるため注意しましょう。
一部だけの外壁塗装でもいいパターン
これまでは一部だけの外壁塗装がなぜおすすめできないのか説明してきましたが、場合によっては一部だけの外壁塗装でもいいパターンがあります。
増改築した場合
増改築した家の外壁は、一部のみが新しい壁となっており、他は古い壁のままのときがあります。防水塗装がされている新しい壁であれば、再度塗装する必要はなく、古い壁だけの外壁塗装で問題ありません。ただし、次の塗装するタイミングは一緒に合わせて塗装するといいでしょう。
未塗装部分
給湯器やエアコン設備などの交換や取り外し時に、これまで設備が壁に接していたために未塗装のままだった部分が、露出してしまうことがあります。そのまま放置しておくと劣化してしまうために、未塗装部分だけを塗装します。足場を組む必要もない場合も多いためコスト面も高くなる心配は少ないでしょう。また、目立たない場所にあることも多いため、一部塗装のデメリット部分を心配することはあまりないといえます。
全面塗装するだけの資金が足りない場合の対処法
例外はあるものの、基本的に全面塗装をした方がいいのはお分かりいただけたでしょうか。ただし、全面塗装をしたいものの資金が足りない場合はどうしたらいいのか不安に思うかもしれません。主な解決策としては4つあります。
リフォームローンの活用
全面塗装は大きな出費となってしまうため、お金がなくて工事が頼めないという人にとってはリフォームローンの活用を検討しましょう。銀行や金融機関で借りて、月々数万円の支払いで工事が可能です。ローンなので金利はかかってしまいますが、数年塗装せずに放置してしまうことでかかる修繕費よりも安くすませることができます。業者によっては提携ローンもあるので、一度相談してみましょう。
地元の専門業者に依頼
全面塗装は高いので頼むことを迷っているという方におすすめなのが地元の塗装専門店です。ハウスメーカーや工務店で頼む場合は、中間マージンをとられ割高になる場合もありますが、専門店に頼むことで段取りの自由度も高く、人件費も安く押さえることができるため、費用を少しでもおさえたいという方にはメリットも多いでしょう。
補助金を利用
市町村が行う補助金や助成金を利用して塗装工事をするのもひとつでしょう。外壁塗装だけの場合や屋根の遮熱塗装にでる場合など、いろいろな条件があるため、必ず活用できるとは限りません。ただし、申請が通れば数十万円程度のコストを受け取れる場合があります。まずは、自分が住んでいる自治体にどのような支援制度があるのか確認してみましょう。
火災保険を活用
自然災害での被害を外壁塗装で直す場合に活用できる場合があるのが火災保険です。火事だけに限らず、耐風で屋根が壊れたりモノが飛来して外壁が傷ついたりした場合など、いろいろな自然災害にも適用されることがあります。そのため、自然災害で修繕を考えている場合は、外壁塗装が保険適用になるのかどうか保険会社に確認してみましょう。
まとめ
外壁塗装を検討している場合は、一部だけではなく全面塗装を検討しましょう。増改築した場合や未塗装部分などに対しては、一部だけの外壁塗装で問題ない場合もありますが、ほとんどの場合は全体塗装がおすすめです。一部だけの外壁塗装ではコストも高くなる場合があり、色ムラがあって見た目もよくないからです。全体塗装はある程度の費用が必要となりますが、補助金や火災保険、ローンの活用や地元の専門業者に頼むなどの方法もあるので一度検討してみましょう。